日常と好きなものについてモソモソ語っています。腐女子向け(8O1とかBLとか)の絵とネタが多いので苦手な方はご注意下さい。
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小説っぽいアイデアメモを、初めてアップしてみた…。
「沈水香木」というお話を考えていて、出てきたアイデアなんだけど、
あまりに暗すぎてシブにアップするのを断念(汗)
暗いメモ書きでも読めるという方はどうぞー!↓
「沈水香木」というお話を考えていて、出てきたアイデアなんだけど、
あまりに暗すぎてシブにアップするのを断念(汗)
暗いメモ書きでも読めるという方はどうぞー!↓
**ご注意**
*小説というよりアイデアメモです。
*暗いです。
*死ネタです。
*架空の戦場が舞台。
*敵.兵×捕.虜の関係が前提。
*受けの死の間際の独白。
*攻めは出てきません。
*工口描写もありません。
『沈水香木』(夜明け前)
刑場に引き出されたのは、朝の七時頃だろうか。
「目隠しを」と言われたが、断った。
本当は、目隠しをした方が刑を執行する側の兵士にとっても
される側にとっても良いのだろうが、俺は自分の気が済むまで
空を見ていたかったから。
後ろ手に縛られ、壁にくくりつけられる。
俺の他にも何人か銃殺刑の宣告を受けた者たちが
並べられていた。
泣き喚く者、ぶつぶつと独り言を言う者、或いはうつむいて
必死で祈りを捧げる者、それぞれがそれぞれに最期の時を
迎えようとしていた。
恐くないと言えば嘘になる。
実際、俺の膝は恐怖にがくがくと震えていた。
必死に閉じた唇からは歯のなる音が漏れ、耳の奥に
心臓があるかのように自分の鼓動がやかましい。
自分が手にかけた敵兵に対する自責の念など臆面も無く消し飛び、
代わりに、故郷に残してきた家族の顔ばかりが繰り返し脳裏をよぎる。
俺は、何度も大声で泣き叫びそうになった。
(いやだいやだ死にたくない死にたくない母さん)
辛うじてそれを押しとどめたのは、兵としての矜持ではなかった。
「彼」だ。
俺は、努めて恐怖を意識の外へ追いやろうとした。
簡単だ。「彼」に抱かれたあの時を思い出せばいい。
乾いて荒れた唇を舌で湿しながら記憶をたどる。
彼の手が、彼の唇が、あの日どんな風に俺に触れたのか、
それを思い出しながらゆっくりと空を見上げる。
昇りきった太陽の、金色の光。
朝の気配を残した、瑞々しい淡い青空。
彼の髪のような。彼の瞳のような。
そして、俺は彼と一緒に昇りつめた瞬間を夢想して、硬く目を閉じる。
恍惚に身を震わせた瞬間、遠くで「撃て」という声が響いた。
*****************************
目が覚めたのは、夜明け前だった。
亜熱帯特有の、濡れた緑の香りと動物たちの声。
まだ太陽に暖められる前の、ひんやりとした空気が肌に心地いい。
今日もきっと良い天気なのだろう。
昨日までと変わらない、いつも通りの1日が始まるのだ。
ただ、俺の身体だけが、そうではない事を知っている。
**終**
最後の「目が覚めたのは〜」の下りは、
受が、初めて攻に抱かれた時に独白するセリフと同じにしたいと
思っていたのでこういう文に…。いろいろとまだ推敲したい所が
あるんですが…うーん(汗)
ていうか、肝心の工口シーンがないっつうね…(汗)
うおおお!文章書くの難しーーーー!(TωT;)
*小説というよりアイデアメモです。
*暗いです。
*死ネタです。
*架空の戦場が舞台。
*敵.兵×捕.虜の関係が前提。
*受けの死の間際の独白。
*攻めは出てきません。
*工口描写もありません。
『沈水香木』(夜明け前)
刑場に引き出されたのは、朝の七時頃だろうか。
「目隠しを」と言われたが、断った。
本当は、目隠しをした方が刑を執行する側の兵士にとっても
される側にとっても良いのだろうが、俺は自分の気が済むまで
空を見ていたかったから。
後ろ手に縛られ、壁にくくりつけられる。
俺の他にも何人か銃殺刑の宣告を受けた者たちが
並べられていた。
泣き喚く者、ぶつぶつと独り言を言う者、或いはうつむいて
必死で祈りを捧げる者、それぞれがそれぞれに最期の時を
迎えようとしていた。
恐くないと言えば嘘になる。
実際、俺の膝は恐怖にがくがくと震えていた。
必死に閉じた唇からは歯のなる音が漏れ、耳の奥に
心臓があるかのように自分の鼓動がやかましい。
自分が手にかけた敵兵に対する自責の念など臆面も無く消し飛び、
代わりに、故郷に残してきた家族の顔ばかりが繰り返し脳裏をよぎる。
俺は、何度も大声で泣き叫びそうになった。
(いやだいやだ死にたくない死にたくない母さん)
辛うじてそれを押しとどめたのは、兵としての矜持ではなかった。
「彼」だ。
俺は、努めて恐怖を意識の外へ追いやろうとした。
簡単だ。「彼」に抱かれたあの時を思い出せばいい。
乾いて荒れた唇を舌で湿しながら記憶をたどる。
彼の手が、彼の唇が、あの日どんな風に俺に触れたのか、
それを思い出しながらゆっくりと空を見上げる。
昇りきった太陽の、金色の光。
朝の気配を残した、瑞々しい淡い青空。
彼の髪のような。彼の瞳のような。
そして、俺は彼と一緒に昇りつめた瞬間を夢想して、硬く目を閉じる。
恍惚に身を震わせた瞬間、遠くで「撃て」という声が響いた。
*****************************
目が覚めたのは、夜明け前だった。
亜熱帯特有の、濡れた緑の香りと動物たちの声。
まだ太陽に暖められる前の、ひんやりとした空気が肌に心地いい。
今日もきっと良い天気なのだろう。
昨日までと変わらない、いつも通りの1日が始まるのだ。
ただ、俺の身体だけが、そうではない事を知っている。
**終**
最後の「目が覚めたのは〜」の下りは、
受が、初めて攻に抱かれた時に独白するセリフと同じにしたいと
思っていたのでこういう文に…。いろいろとまだ推敲したい所が
あるんですが…うーん(汗)
ていうか、肝心の工口シーンがないっつうね…(汗)
うおおお!文章書くの難しーーーー!(TωT;)
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